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2019/01/15 10:43

どうして今のハースストーンはクソなのか

現環境のハースストーンはクソです

原因はこいつら

ウィッチウッドから参入した奇数偶数はあっという間に環境を席巻し、スタンダードで奇数パラディン、奇数ウォーリアー、偶数ロック、奇数ローグといったデッキを生み出しました。

奇数偶数の波はとどまることを知らず、ワイルド環境でも奇数パラディンを筆頭に偶数シャーマンなどのデッキを生み出しています。

こいつらについて語る前に、まずは少し歴史を遡りましょう

※面舵いっぱーい!!!!

海賊パッチーズが実装された直後から、その強さとbotになるほどの簡単さから海賊ウォリアーが蔓延します。

ブリザードも馬鹿ではないので、海賊パッチーズを対処するために、4ヶ月後の大魔境ウンゴロで新しいカードを実装します


※優秀な中立挑発ミニオンは面白い環境を提供してくれるらしい

ブリザードは大魔境ウンゴロでアグロデッキのストッパーになるタールクリーパーを実装しました。

これに飽き足らず、マンモス年の第2弾でも優秀な挑発カードを作成します



その後も、続々と対策カードを作成しますが、結局失敗に終わります。
特に、広がりゆく虫害はその代表で、翡翠ドルイドに採用されてナーフされる結果になります。

その後もいくつかのナーフを繰り返しましたが、根本原因である海賊パッチーずは手付かずのままでした。

パッチーズは海賊ウォーリアーに止まらず、ありとあらゆるデッキで採用されるようになります。

その結果、とうとうスタン落ち直前にして海賊パッチーズは突撃が削除されるというナーフを受けます。

このことから

単純に強すぎるカードの場合は、根本原因を対処せずに、周辺カードのナーフや対策カードの実装で対応することは出来ない

という教訓を我々は得たわけです。

さて、海賊パッチーズがスタン落ちすると同時に新しいワタリガラス年が始まります

ワタリガラス年の最初の環境であるウィッチウッド環境では、早々に奇数偶数コンセプトが誕生しました。

ウィッチウッド環境で最初に環境トップに登り着いたのは偶数パラディンでしたが、その中のキーカードがナーフを受けます


※招集ってメカニズムがすでに狂ってるのは見なかったことにしよう

動員のナーフです。もともと4マナだったこのカードは5マナにナーフされました。

その時のブリザードの見解は以下の通りです

「偶数パラディン」、「マーロックパラディン」、「奇数パラディン」が現在のパラディンデッキの主流です。これら3つのデッキの内「偶数パラディン」と「マーロックパラディン」の2つは、「妖の森ウィッチウッド」のリリースから数週間、常に最強レベルのアーキタイプであり続けています。「動員」が5マナになることにより、「偶数パラディン」ではこのカードは使用できなくなり、また「マーロック」やその他のパラディンデッキにおいても少々弱体化されることになります。
プレイヤーの皆さんは5マナになった「動員」を「奇数パラディン」に入れることを試すでしょうが、それによりこのデッキが劇的に強化されるとは考えていません。「奇数パラディン」には2マナのミニオンが入れられないため、このデッキにおける「動員」は、1マナミニオンをデッキから3体召喚する、という効果になるからです。

この内容を要約すると

動員を1マナ重くするナーフをしたわけだけど、これってすげークールだよな!

だって、偶数パラディンでは使えなくなるし、奇数パラディンに単純に入れることも出来ないんだぜ!
たった一つのナーフにここまでの深みを持たせる奇数偶数最高!アンチ乙!

なるほど、ブリザードの考えることはさすがです。


は?????

ブリザードの見解は

「含み笑う発明家」は、これまでに作られたカードの中でも最も強力で、多用されているものです。このカードをデッキに入れることには事実上なんのデメリットもなく、また中立カードのため、ほとんど全てのデッキで使用されています。私たちは、リスクを取って強力なカードを作ることも重要だと考えています。特に中立の挑発カードには、ミニオン同士の競り合いを発生させ、ゲームをより面白くするという役割があります。しかしながら「含み笑う発明家」は意図されていた役割を超えており、現状では強力すぎる、と感じました。

我々は当初このカードを(6)マナにして、現状のスタンダードフォーマット、および今後リリースされるカードを導入した環境の2つでテストしました。結論として、デッキに単体で入れても機能する中立カードとしては、(6)マナでもまだ強力すぎる、と感じられたのです。(7)マナであれば、「含み笑う発明家」が採用されるデッキは全体的に減るはずです――「クエストローグ」における強さも大幅に減少するでしょう。その一方で、「進化シャーマン」などの特定のデッキアーキタイプでは、役立つ状況も残るはずです。

言葉を濁していますが、6マナにした結果偶数パラディンで暴れたら、無能の称号が上塗りされるのを恐れたブリザードはコストを7マナにする決定をとったわけです。

奇数偶数のおかげでナーフの方向性に制約が発生しているじゃないか・・・・

その後も、奇数偶数の支配はとどまることを知らず、奇数パラディンは環境の頂点であり続けました。

そして、天下一ブドゥ祭が実装されましたが、「天下一ブドゥ祭のカードを一枚も入れていない奇数パラディン」が環境の覇者になります。

プレイヤーの感情は理解できないが、ビジネスは理解できるブリザードは早速動きます。


レベルアップのナーフです

確かに、奇数パラディンからナーフするとしたら、このカードをナーフする点については異論ありません。

ありませんが・・・・


まずはこいつをナーフしろよ!!!!!!


カード単体のパワーが高すぎる場合、そこに手を入れずに対策カードの実装や周辺カードのナーフだけで乗り切るのは不可能です。


海賊パッチーズから何を学んだんだ・・・


結局、奇数パラディンのナーフを繰り返しても「パラディンを使うなら奇数パラディンがベスト」という構図がより強くなってしまう懸念さえあります。

「弱くなったカードを強く使うための方法はバクを使うこと」だからです。

ヒロパそのものが強い以上、これはどうやっても対処できないのです。

振り返れば、ブリザードは

「デッキに制約をかけるが強力な能力」

を甘く見過ぎです


※アグロのトラウマ

※僕は好きなカード

私は、バクのヒロパ強化は3〜4マナぐらいの価値があると思っているわけですが、それを考えるとバクの能力は、「対戦開始時:コインを3枚手札に加える」と同じわけです。ナーフ一直線だろ!こんなもの!

レノジャクソンも、カザカスも強いカードではありましたが

・引かなければ意味ない

・マナを払う

という点ではゲン/バクよりも良心的です。

また、奇数偶数の問題はこれだけに止まらず、今後実装されるカードに大きな制約を課すという問題もあります(そのうち、3マナ3/4のバニラでさえ作るのを躊躇することになっても不思議ではありません)


いいかげんブリザードは奇数偶数の失敗を認めろ!!!!

おまけ


もう一つの環境クソカードはこちら

こいつの問題は、「初手にあるとそれだけで勝てる」という点です。

プレイヤーは「自分の選択がゲームの勝敗を左右する」という経験をしたいわけですから、こういったカードはストレスが貯まるわけです。

(乗り越えられない壁を用意してもプレイヤーは楽しめません。)

ブリザードはこういったプレイヤーからの不満に対して繰り返す言葉があります

「でも、勝率は50%だから健全な環境だよ」

オーケー、ブリザード君のために素晴らしいカードを考えたので、次のパックでぜひ採用してくれ


すげぇコイントス

0マナ;対戦開始時、このカードを手札に加える

カードを1枚引く、このゲーム中に負ける時に、コイントスをする。表が出たら勝敗が逆転する
(すげぇコイントスは相手のすげぇコイントスのコイントスを誘発させない)

素晴らしいカードだ。デメリットもほとんどなく、負けたときにそれを帳消しにしてくれる可能性がある。


自分と相手が両方このカードを採用していた場合、試合結果は最後のコイントスで決定する。勝率50%だ!

ありとあらゆるデッキが勝率50%!最高の環境だ!


んなわけねーだろ!


運要素が入るというのはカードゲームのメリットでもあるからそこは否定しない。

しかし、その場合でも受け入れられる運要素と受け入れられない運要素がある。

以下のような将棋のハンデゲームを考えてみよう。

・普通に将棋をして、勝ったプレイヤーはサイコロを振る。1の目が出たら、勝敗を逆転する

・各手番にサイコロを振って、1の目が出たら、2回行動できる

どちらも、運に左右されますが、プレイヤーにとってのストレスが大きい方が前者であることは明白です。

なんども言いますが、プレイヤーは自分の意思決定がゲームに影響を与えることを期待します。

運ゲーを受け入れているのではなくて、運によって発生した事象を修正しながらゲームを進めることを受け入れているのです。

プレイヤーを楽しめる運要素をブリザードには実装してほしい

マローのコラムをよめ!!!